昨年10月札幌スカンジナビア館サミットに持ち込まれたカケラ。こ.これは.....チーズケーキ...いや、これが...幻のスカンジナビア館の幻のカケラなのか...学術名T・S・G...即ち”卓越した積水の技術”。先般、当時廃材が埋められたとされた付近から採取されたと言う。(写真は牛鍋さん提供)
移築後のスカンジナビア館が解体されたのは1981年。25年も前の残骸が今、採取できるなんて...あの日テニスコートの周りを私も探した。ただ頭の中にそんなものが未だ落ちている訳がないとの先入観の方が強かった。仮に落ちていたとしても気が付いたかどうか... 最初この写真を見た時は「違うんじゃないか?」と思った。これはチーズケーキじゃないのか?いやスカンジナビア館の外観を飾ったエンビパイプはグレーじゃないのか?根本的に色が違う。 外観を飾るパイプ群はエスロンと呼ばれる配管用のパイプを半割りにして据付後、現場で銅色に塗装されたもの。径は520ミリと言うから相当太いし図面で見る全長も標準品の規格外の長さ。現在の標準色はグレーのみである。 このカケラがチーズケーキではない裏付けが欲しかったし是非本物であって欲しかった。M・S・G...昔お金を貯めて本気で行きたかった本場のプロレスの殿堂マディソンスクエァガーデンの略では無い。私の持っていたのは多分ニセモノであっただろうマジソンバッグのM・S・Gでも無い。即ち”M 幻の S スカンジナビア館の G ガレキ”であって欲しかった。その為にも素材の色がグレーであってはいけなかった。 牛鍋さんとの検証を繰り返した。改めて建築本を読み直してみる。どの本もスカンジナビア館に関する記述はそれ程多くないが、ある一冊に書かれていた図面中に見つけた一行にはプラスティックキューブ白色との記載。えっ。グレーじゃない。大阪での建築中のスカンジナビア館の上空からの写真にも白っぽい印象を得た。多分塗装前なのだろう。 以前写真提供して下さったMさんにも画像を送る。Mさんが解体現場から拾い実家のどこかにあるとされていた幻のカケラもこんな感じだったとの証言も得た。黄金色とえび茶色が混ざった配色。黄金色が万博開催時のものでえび茶色が解体時の色なのだろう。 Mさんの写真に写る色もえび茶色だ。移築数年後に行われたリニューアルの際、塗り替えられたのではないだろうか?そして牛鍋さんか教えてくれた私のサイトのMさんからのこの写真。倒れているT・S・Gの一部は乳白色ではないか...嗚呼..灯台もと暗し。 様々な検証をした結果、厚さに若干の疑問点があるものの、この物体は限りなく本物と考えられる”幻のスカンジナビア館のガレキ”。即ちM・S・G だろうとの結論に達した。あの頃プロレス誌ゴングが伝えるM・S・Gで行われるプロレスには幻想があった。日本ではM・S・Gシリーズと銘打った興行も行われた程だ。誌面が伝える幻想は幻影であった。が、このM・S・Gが幻影では無く本物である可能性は極めて高い。 *サミットでは”スカンジナビア館は姿を変えて未だ残っている説” まで浮上した。えっまさか...あそこまで壊された建物が...しかし、そのまさかを信じてみてみたい気もした。詳細は牛鍋さんの 札幌都市伝説シリーズを読んでください。
by banpakutantei
| 2007-05-07 00:57
| 万国博
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Comments(4)
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牛鍋蝸牛(ぎゅうなべかたつむり
at 2007-05-11 09:11
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先日よりレスしようと思っていたのですが、例の施工図に関しましては心が痛んでなかなか書けませんでした。
サミットもその件の為でしょうか、その後尻つぼみです。 ただ、ガレキはまだ藤学園内にあるらしので、草木が生い茂らないうちに行ってみようかと思っております。
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banpakutantei at 2007-05-11 19:34
牛鍋さん こんにちは
>心が痛んでなかなか書けませんでした。 牛鍋さんが悪い訳では全くないので...気にしないで下さい。 いつか図面が出てきた時にはお互いドキュメントを書きたいですねぇ... 初夏の北海道とガレキを見つける旅に行きたいですが難しいです...もし いくつかガレキを見つけたらひとつ譲ってください。
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西村 良平
at 2016-11-01 22:01
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旧スカンジナビア館は茨戸の内外緑地開発での温泉施設で使用後、千葉県安房自然村と言う所のホテルに移築改造され15年ほど前と思うが廃棄されたようです。
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banpakutantei at 2016-11-08 21:36
西村様 ありがとうございます。私のHP「小田原建築探偵」の中に詳細が書いてあるのですが スカンジナビア館は移築先の石狩で1981年頃解体された様です。千葉県安房は多分タンザニア館だと思います。
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